イメージ 栃木県埋蔵文化財センター Tochigi Archaeological Reserch Center
ホーム
ホームQ&AコーナーQ.13 Q&Aコーナー
■メニュー
センター紹介
発掘作業
整理作業
保存処理作業
普及活動
各種ご案内
申請書ダウンロード
どき土器体験10
センターを見てみたい!
センターだより「やまかいどう」
周辺の史跡・施設
関連施設のご案内
施設紹介
発掘現場からのお知らせ
図書案内
Q&Aコーナー
リンク集

今学校で縄文時代の食べ物について調べています。
縄文時代に、塩や、砂糖などの調味料はあったんですか?
教えて下さい!!お願いします。

埼玉県在住 O.mさん

ご質問にお答えします。
 縄文時代は約11,000年の間続いたとても長い時代です。弥生時代から現代までは約2,300年ですから、一言で縄文時代と括れないほど長い時代なのです。しかし、ナベを使って調理をする日々の生活は、今も昔も変わりありません。それが、土で作ったナベ(土器)か金属製のナベかの違いだけなのです。ですから、当然、甘い物、苦い物、辛い物などの味覚はあり、美味しい物と美味しくないものは、区別していたことでしょう。そして、毎日の食事は耙沢ではないにしろ、四季折々の食材が使われていたと考えられています。
 そこで、調味料の問題ですが、人間は塩分がないと死んでしまうって知っていますよね。だから、塩のない生活は考えられないのです。塩は、海水から作る方法と、岩塩から採る方法があります。岩塩については考古学的に不明なところが多いのでお話しできませんが、海水から塩をとる方法は、製塩につかう土器が、縄文時代後期末から晩期にかけて、日本海沿岸を除く東日本の主に沿岸の地域で広く発見されています。しかし、それ以前の時代に塩が無かったかといいますと、そうではありません。縄文時代中期に多くつくられた貝塚は、貝をとって日干しにした工場跡と考えられています。そうすると、海草や貝を乾燥させた製品が、流通していたことになります。千葉県に中心をもつ文化圏の土器が、同時代にひろく移動していることは、遺跡の発掘からわかっていますので、これらが、海草や貝の塩分を含んだ製品移動の容器であったと考えられるのです。
 さて、もう一つのご質問の砂糖についてですが、これは無かったことと思われます。砂糖の生産自体が江戸時代の和三盆に代表されるように新しく、それも庶民の手の届くものではなかったことからも分かります。ただ、縄文時代に甘味がなかったわけではありません。つまり、アケビや柿は食べていたからです。しかし、調味料に使っていたかは不明です。
 あと、魚を発酵させてつくる魚醤というショウユのあった可能性があります。
 お役に立てましたか?頑張って色々なことを調べてみてください。

このサイトについて個人情報保護について著作権・リンクについて各種お問い合わせ

Copyright©2006 Tochigi Archaeological Center. All rights reserved.