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縄文時代の狩りの中で、クジラがあると、教科書にのっていたんですが、あんなに大きなクジラをどうやってしとめたんですか?それとクジラは子どもですか?大人ですか?

小学生11歳 オレンジさん

縄文時代の貝塚からは、クジラの骨が発見されており、クジラを食べていたことが判っています。また、クジラの骨も利用されていました。クジラの脊椎(せきつい:背骨)を、縄文土器を作るときの台として使ったことも知られています。そして、縄文時代の遺跡から発見されるクジラの骨は、子どものクジラだけではなく、大人のクジラのものが多数発見されています。
 ところで、世界中のいろいろな国で、昔からクジラとりが行われていましたが、そのとり方は、どこでもだいたい同じようなものです。海面に息をつぎにきたクジラを発見し、舟で近寄り、ひものついた銛(もり)でつきさし、クジラが弱るのを待って引き寄せ、とどめをさすという方法です。昔は手こぎの舟だったのが、エンジンつきの舟に変わったりしましたが、とり方じたいはあまり変わっていません。
 縄文時代には、丸木舟もあり、シカの角で作った銛(もり)もありました。しかし、丸木舟をこぎ出し、銛を使ってのクジラとりは行っていなかったようです。クジラは、泳ぐ早さが早く、丸木舟で追いかけられたでしょうか。また、大きいクジラを追いかけて仕留めるためには、大人数が必要ですが、果たして縄文時代に大人数を集めることが簡単にできたでしょうか。また、仮に仕留めたとしても、大きいクジラの体を運べたでしょうか。特に、セミクジラ、マッコウクジラ以外のクジラは、死ぬと海に沈んでしまいますので、小さな手こぎの丸木舟で運べたでしょうか。このようなことから、縄文時代には、舟と銛を使ったクジラ漁はなかったと考えられています。
 しかし、クジラは時々浜辺に漂着(ひょうちゃく)して、身動きできなくなることがあります。クジラにはシャチという天敵がいるので、これに追われて浜に乗り上げることがあるようです。縄文時代には、このようにして漂着したクジラをとっていたと考えられています。
 日本で、舟と銛を使って、集団による本格的にクジラとりが行われるのは、室町時代の終わりから江戸時代のはじめ頃からです。
 なお、縄文時代には、イルカ漁は行われていたようです。丸木舟を使って、狭い湾にイルカを追い込み、銛で仕留めていたようです。

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