イメージ 栃木県埋蔵文化財センター Tochigi Archaeological Reserch Center
ホーム
ホームQ&AコーナーQ.35 Q&Aコーナー
■メニュー
センター紹介
発掘作業
整理作業
保存処理作業
普及活動
各種ご案内
申請書ダウンロード
どき土器体験10
センターを見てみたい!
センターだより「やまかいどう」
周辺の史跡・施設
関連施設のご案内
施設紹介
発掘現場からのお知らせ
図書案内
Q&Aコーナー
リンク集

弥生時代の食べ物は、米以外に何があったの?

11歳 とっちーさん

弥生時代は米づくりという本格的な農業を始めた時代です。しかし、水田による米作り以外にも、オオムギ、コムギ、アワ、キビ、ヒエなどの穀物(こくもつ)やアズキ、ダイズなどの豆類を、畑作によって作っていました。他にも、モモ、アンズ、ウメ、スモモ、カキなどの果物(くだもの)類やマクワウリ、スイカ、カボチャなどのウリ類といった栽培(さいばい)植物を食べていたようです。特に弥生時代になって初めて現れるモモは、遺跡からも多く発見されます。
 農業以外にも、縄文時代以来行ってきた、植物採集、漁撈(ぎょろう:魚とりのこと)、狩猟(しゅりょう:狩りのこと)によって、野生の動植物をかなりとっていたようです。農業を始めたからといって、食べ物のほとんどが農作物になったわけではありません。
 縄文時代の主な食べ物であったクリ、クルミ、トチの実、ドングリ(ナラ類の実、カシ類の実、シイ類の実)などの木の実は、引き続き重要な食べ物でした。腐(くさ)ってしまって遺跡には残らない、根茎類(こんけいるい:ユリの根、ヤマイモ、カタクリ、クズなど)や山菜(さんさい)類も食べられていたと思われます。
 漁撈も引き続き盛んに行われました。スズキ、クロダイ、マダイ、フグ、サメ、ニシンなどの海の魚、内陸部ではアユ、ウグイ、フナなどがとられました。マガキ、ウミニナ、シオフキ、サルボウ、ヤマトシジミ、タニシ、カワニナなどの貝類も食べられました。縄文時代にはみられなかたのですが、瀬戸内地方の弥生時代の遺跡からはタコ壺(つぼ)が発見されます。タコ壺を使ったタコ漁が始まったようです。また、弥生時代にできた水田は、淡水魚の産卵場所となるため、産卵のため水田に入ってきたコイ、ナマズなどをヤスで突いてとったと考えられています。
 狩猟では、シカ、イノシシを中心にウサギやタヌキ、あるいはカモなどの鳥類をとっていました。シカ、イノシシ狩りは、食料を得るためだけではなく、田畑を荒らす害獣(がいじゅう)を駆除(くじょ)する目的もあったようです。また、弥生時代には野生のイノシシではなく、大陸から運んできたブタを飼育(しいく)していたのだという学説もあります。

このサイトについて個人情報保護について著作権・リンクについて各種お問い合わせ

Copyright©2006 Tochigi Archaeological Center. All rights reserved.